2022/01/16

自作PCを組むっ

 
 
人として大地に生まれたからにはPCを組まなければならない。
世の中には2種類の人間がいる。PCを組んだことがある人間とこれからPCを組む人間だ。私は後者です。
 
PCを組むのは意外と簡単でネットには「自作PCはプラモデルを組み立てるより簡単」という説がある。結論から言うと全然簡単じゃなかった(インターネットはクソ)
 
ただエアブラシで全塗装したプラモを作るよりは簡単である。
 
備忘録的な記事だが、これからPCを組もうと思っている皆さんの参考になれば幸いです。
 
 
  • 自作PCのメリットデメリット
 メリット
安い安くない
・自分好みのパーツを付けられる
・既存のPCからパーツやWindowsライセンスの流用ができる
・作業が楽しい
・PCに愛着が湧く
・オタクに自作PCマウントが取れる
 
 デメリット
・今はBTOパソコンの方が安い
・作業が辛い
・しんどい
・上手くいかないと心が折れる
 
 
BTOというのは決められたメニューから部品を選んだらその通りにPCを組んでくれるサービスのことですな。自作ほどではないですがある程度思い通りのPCが出来るしプロが組んでくれるのも間違いもありません。
基本的にこれからPCを買おうと思ってる人はBTOでOKです。捨てるときもPCを着払いで送りつければリサイクルから何まで全部無料でやってくれて便利。
 
私は旧PC(5年程使用)がちょっと怪しくなってきたので本格的にアクシデントが起こる前に買い替えたいので自作PCを決心しました。
PCの性能にはそこそこ満足していたので(あんまり重いPCゲームをやらない)部品を流用することで安上がりに済ませる狙い。
またパソコンが壊れるたびに一々買い替えなんてせずに壊れた部品だけパーツを換装するということもできるので自作PCはランニングコストにも優れていますね。(理論上は…)


旧PCの構成
【 OS 】Windows 10 Home 64ビット
【 CPU 】インテル(R) Core(TM) i7-6700 プロセッサー ( 4コア / 8スレッド / 3.40GHz / TB時最大4.00GHz / 8MBキャッシュ )
【 CPUファン 】水冷CPUクーラー(Liquid Solution)
【 CPUグリス 】標準CPUグリス
【 メモリ 】16GB メモリ [ 8GB×2 (DDR4 SDRAM PC4-17000) ]
【 SSD 】240GB ( 弊社指定ブランド / 6Gbps 対応 )
【 SSD/HDD 】2TB ( 7200rpm / 6Gbps 対応 )
【 グラフィックス 】NVIDIA GeForce GTX1050 / 2GB ( DisplayPort / DVI-D ※DVI-HDMI 変換コネクタ付属 )
【 光学ドライブ 】★ブルーレイディスクドライブ (BDXL(TM) 書込対応)
【 カードリーダー 】10メディア対応マルチカードリーダー
【 マザーボード 】インテル(R) Z170 チップセット
【 ケース 】【G-Tune】NEXTGEAR専用ハイグレードATXケース(フロントUSB3.0対応)
【 電源 】★700W 電源 ( 80PLUS(R) GOLD )
 
5年前にG-Tuneで買ったBTOパソコン。ケースが騎士の甲冑みたいでお気に入り。
今はフラットなデザインのPCケースになったようで残念ですね。
Officeソフトなどオプションは無しで15万円でした。ミドルスペックの中のミドルスペックと言えるのではないでしょうか。
 
対して今回作成するPCの構成がこちら
テーマは静音性です 

  • 自作PC構成
CPU Ryzen 5 3600 BOX マザーボードとCPUセットで3万2000円
CPUクーラー 忍者 五 SCNJ-5000 5980円
マザーボード B450M Steel Legend マザーボードとCPUセットで3万2000円
メモリ 流用
グラボ 流用
SSD Western Digital ウエスタンデジタル 内蔵SSD 1TB WD Blue NVMe WDS100T2B0C-EC 11705円
HDD Western Digital ウエスタンデジタル 内蔵 HDD 6TB WD Blue PC 3.5インチ 9333円
グリス サンワサプライ CPUグリス ナノダイヤモンド TK-P3D 945円
電源 NeoECO Gold NE750G 9800円
SSD用ヒートシンク 1000円
光学ドライブ 流用 
Windowsライセンス 流用
 
 
CPU、マザーボード

CPUとマザーボードは大阪日本橋ツクモの初売りでのセール価格。
ぶっちゃけ性能は高くないしそんなに安くもないのですが初売りでPCパーツを買いたいという夢を忘れられず買いました。
今回は予算上仕方なくMicroATX(ちょっと小さい。値段は安いが拡張性に欠ける)のマザーボードにしましたが、発展性を考えるとATX(普通規格)の方が絶対良いです。またRyzen5 3600にはグラフィック機能が内蔵されておらず最後にここで一悶着ありました。まあ、安いので仕方ないですね。
 
 
CPUクーラー
 

CPUクーラーはあまりにもデカすぎるCPUクーラーとして有名な忍者5をチョイス。ここは拘りのポイント。BTOパソコンではまず忍者5なんて付けられないですからね。
この忍者5というクーラーはマザーボードの半分を覆うぐらいのサイズで一度取り付けると取り外しには手間がかかり、またその大きさ故にメモリやSSDを完全に覆っており(時に干渉する)それらを取り外すときには一度クーラーを取り外さなくてはならないという欠陥品とも言える代物です。
 
そして何より利便性を犠牲にして巨大なクーラーを積んでいるのに冷却性能は普通のクーラーと大差ないという本当に何なんだという製品です。
 
勿論ちゃんと良い部分があります。なんとファンの回転数が800rpmしかないんですね。
普通のファンは1200rgmありますし、よく回る機種なら1500rgmです。800rgmというのはファン界屈指の回転の低速さです。ちなみに回転が早ければ早いほどよく冷えます。
 
じゃあダメじゃん! と思うかもしれませんが、実はこれがこの製品の最大の長所。
マザーボードの半分を覆うクソデカフィンを搭載することで800rpmの低速ファンでも十分な冷却性能を確保しているのです。
ファンは早ければ早いほど冷却性能が高まりますが、同時にファンの音がうるさくなるという欠点も抱えます。遅ければ遅いほど静音性が高まります。
そう、この忍者5はクソデカいサイズと引き換えに静音性と冷却性能を両立させた超欲張り機種なのですね。
 
特にエンコードやTS抜きをしているわけではないのですが寝るときもPCをつけっぱなしにしている関係上静音性が今回のPCの最重要テーマでした。
冷却性能を謳い文句にし静音性を犠牲にしているCPUクーラーが多い中、 静音性と冷却性能を両立させた忍者5はテーマに最適なCPUクーラーと言えるでしょう。
 
水冷クーラーなら1万を超えますが空冷なので値段もお手頃。
空冷クーラーが壊れることは理論上滅多にないのでこれからPCを買い換えるたびに使い回せるなど一生モノとして使っていけます。欠点はデカすぎることだけですね。
 
 
メモリ
メモリは旧PCでも16GBとそこそこパワーがあり全く性能に不満を感じておらず、まだPCパーツの中でもメモリは滅多に壊れないパーツなのでそのまま流用。 
 

グラフィックボード
所謂GPU。旧PCのNVIDIA GeForce GTX1050は5年前に買った機種ということもあり性能的にもそろそろ買い替えたいのですが、グラフィックボードは昨今の半導体不足とGPUマイニング(カスの金稼ぎです)により異常な値上がりをしています。
 
どれぐらい高騰しているかというと
9万6000円のグラボが16万円に
5万6000円のグラボが10万円に
2万4000円のグラボが6万4000円になっています。

これでも一時期よりは安くなった方で2021年の夏頃には高級グラボは軽く20万円を超えることもありました。
時期が悪いおじさんも納得の時期の悪さでこんな時期にグラボを買うべきではありません。グラボを買い替えたい気持ちは強いですが泣く泣く見しました。
 
GPUマイニングは数年前から数年内に収束し市場に大量の中古グラボが出回ると大預言者の神託が発表されています。 
GPUマイニングに使われたグラボは状態がボロボロな上、グラボにカルマが溜まっている悪の状態ですのでGPUマイニング収束後の中古グラボには気をつけましょう。
もし買う場合はお祓いを忘れずに。
 
 
ちなみにBTOパソコンは良心的なメーカーが製造から直接仕入れることで健全なGPUの値段を実現しています。
「グラボが欲しいならBTOパソコンを買ってグラボ以外のパーツは全部売れ」という格言も存在します。グラボも含めて買い替えたいなら現状BTO一択でしょう。 

 
SSD、HDD
 

特に信奉している宗教はないので安かった奴を買いました。信頼性と耐久性を重視するなら自社工場でパーツの生産、組み立てまで一等級パーツで行ってるサムスンが良いらしい。
SSDはNVMeというマザーボードに直付けするタイプでこの方式を採用すると読み取り速度が格段に向上します。
その分SSDが熱を持つので別途で1000円のヒートシンクを購入。
 
HDDは現状6TBが値段と容量のバランスが良いです。
多くの人がそうしているようによくアクセスするデータはSSDに、大容量保存はHDDという使い分けですね。

 
グリス

ほとんど宗教の世界だがちゃんとしたグリスはCPUクーラー付属のグリスより数度CPUの温度が下がるというデータがあるらしい。
こういう宗教は嫌いじゃない。


ケース

 
define7というのはスウェーデンのメーカーが制作している高級PCケースシリーズの最新作。
普通のケースが5000円やそこらで売っている中で価格帯は驚異の2万超え。
PCケースを調べてたらどうしても欲しくなっちゃったので買ってしまった。
 
中身のパーツはそこそこケチるのに外装のケースには高級品を使うというお世辞にも褒められない構成になっています。
皆さんはこうならないように注意しましょう。10年使って元取ります。
 
 
以上の構成。PCで最も値段が張るグラフィックボードを流用したのが大きく総予算は10万円以内に収まっています。
高級品のPCケースを買わなければ8万円代でした。
 

実際に作るっ

この記事名は地下鉄に乗るっリスペクトです


ハアハア、やるぞ……。
緊張で心臓バクバクしてました。静電気が発生すると精密部品は破損するのでパーツに触るたびに部屋の壁触って静電気除去してました。
まずはマザーボードを開封します。MicroATXなのでちょっと小さめ。
 
 

CPUを確認。CPUとマザーボードには明確に相性がありマザーボードが対応していないCPUでは動きません。
その点マザーボードとCPUのセット売りは規格が合ってるかどうか気にしなくていいので気が楽です。
 
 
レバーを解除してソケットに載せます。
載せるだけなので簡単なのですが、CPUの向きが分かりづらいので角に付いているマークをよく見て向きを合わせます。
 


クソデカCPUクーラーこと忍者5を開封。
多分箱より本体の方がデカい。
 
開封したは良いもののあまりにもデカすぎてこれを付けてしまうとメモリが付けられないことに気付いたのでメモリ設置を先にやります。




旧PCから流用したメモリを設置します。メモリとマザーボードの規格はハッキリしておりDDR-4対応のマザーボードにはDDR-4のメモリだけが搭載できます。
メモリは入れても実は全然入ってないので、メモリが壊れるぐらい全力で押し込むのがコツです。全体重をかけて押し込みましょう。大体手が痛くなります。
 
 

クーラーを設置するためにCPUにグリスを塗ります。
このままクーラーを押し付けることで圧着しグリスが全面に広がるという寸法です。結論から言うとこのときグリスを塗りすぎてCPUがショートしました。
こんなに塗ってはいけないという実例です。
 

オラァ!

 



デケェ!!


写真でも十分大きいですが実物は更に大きいです。CPUクーラーだけを持って安定してれば設置はOK。
 
 

 
あまりのデカさでメモリは干渉寸前。事前に下調べはしていたとはいえ緊張しました。
ヒートシンクが付いてるタイプだとまず干渉しますね。
 
 

 
SSDを設置します。付属の説明書の日本語が怪しい。ヒートシンクを装着するのにインストールとは。
 

熱を吸い取りあげる的なシートを貼って…
 




ヒートシンクを装着します。赤くてカッコいい~(小学生)
少し前までゲーミング○○といえば赤と黒のデザインだったのは昨今はホワイトカラーが大流行しており既存のPCパーツは片っ端から白になっています。極端すぎるだろ。
赤が好きな私としてはこの流行は残念なところ。そうは言いつつPCケースはホワイトの物にしているのだが……。
 
 
 
電源。死ぬほど重かった。
これを持ちながら動物園を回るのはとても疲れた。
皆さんはPCの電源を持ちながら動物園を回らないように注意しましょう。
 
 

 
PCケースのDefine7。
ストレージモードから本格水冷クーラーを搭載できるモードに変形したりサイドパネルに潤沢な防音材が貼られていたりネジを使わなくても各種パネルを分解できたり前のドアは右開き左開き選べる方式だったりとにかく書ききれないほど高性能。正直言って半分も使いこなせていませんが潤沢な防音材による防音性はガチです。


中身はこんな感じ。PCファンは3個付属。
光学ドライブを付ける際は全面のPCファンの位置を下側にズラす必要があります。


 
 先ほどまで組み上げたマザーボードもといクソデカCPUクーラーを本体に設置します。
電源は下側の格納されてる部分に逆側から入れる方式。見た目は良いですがこれは正直不便です。
 
 
 

 もうこの時点で起動できる体制は整ったのでグラボも付けて仮起動してみます。
電源から伸びてる線は正しい箇所に繋がないと動かないので説明書をにらめっこして配線する。
 
すると電源は付くのですが10秒ほどすると電源が落ちてしまう事態に。
これは自作PCではよくある現象らしく原因も多岐に渡るため追求は難しいらしい。
とりあえずインターネットに書かれてる対処法を片っ端から試してみるも上手くいかず。
ここでウンウン唸ってパーツを付けたり外したりで数時間経過。
 結果的には上述のグリスを塗りすぎてCPUがショートしているというしょーもないミスでした。塗りすぎたグリスのはみ出た部分を綿棒で拭き取って無事解決。
 


 ウオーーーーッ! 起動した!
この時点で既に自作開始から6時間が経過。
USBに取ったインストールソフトでWindowsをインストールします。
 
 
 オラァ! 
これで自作PC完成じゃあ!
 
所要時間は6時間。精神的にも体力的にもとても疲れました。
ただその疲労の原因は「完成するかどうか分からない」という部分が多く、既に一連の過程を経験した今ではもっと楽に組めるはず。
 
このままではWindowsの権限がないので前使っていたPCからライセンスを移行して無事完成……。というわけには行かずまだ作業は6時間ほど続きます。
 
 
 

 PCの裏側配線の様子。ここの左下部分にSATAケーブルHDDをセットする部分があります。
表側からはケースで隠されておりデザイン性が高くなっています(メンテナンス性は低い)
 
 

 
安かろう悪かろうの代名詞ことSeagateのHDD。やっぱりSeagateなんだよな
 
 

 
セットするとこんな感じです。この部分には2個までしかHDDをセットできませんが、ストレージモードに変形させることで10個近くHDDを増設することが可能。
全部英語の説明書を解読することができず私は変形機能を使えませんでした。そういうこともある。
 
 

 
前側のファンを移動させて光学ドライブの設置スペースを作ります。
昨今は光学ドライブの需要が落ち内蔵ドライブスペースのない言語道断のPCケースも増えています。
光学ドライブスペース搭載に非ずんばPCケースに非ずという偉人の名言を忘れないでほしいですね。




 光学ドライブ、HDD、ファンの接続など全てを終えた完成状態がこちら。
PC界隈には「PCパーツは光れば光るほど良い」という価値観があり高くて良いパーツほどよく発光するのですが、私は光らない方が好きなので各種光らないパーツをチョイスしました。
それでもマザーボードは光ります。
設定でOFFにもできますがまあ何だかんだで出来た直後はPCが光ると嬉しいのでしばらくはこのままにしておくことに。




というわけで完成品です。2万もする高級ケースなだけであってどこか品格を感じますね。
総所要時間は12時間。夜の19時に取り掛かって完成したのは朝の7時でした。クッッッソ疲れましたが最後には完全にハイになっていたので自作PCに人々がハマる理由もなんとなく分かりました。
 
ネットには「自作PCはプラモデルを組み立てるより簡単」という説がありますが、どう考えてもプラモデルの方が簡単です。ただ難しいプラモデルよりは簡単です。
このPCが完成してから既に一週間ほど経っており現在も無事に使えています。
ただグラフィックボードとメモリを流用したので性能の向上を感じる機会は全くありません。
早くグラフィックボードを買い替えたいので、GPUマイニング文化が滅亡してグラフィックボードの値段が正常化した際にはご一報ください。
 
 
 
次回はラズペリーパイを使って24時間自動で好きな番組を流し続ける機械を作るというのをやりたいと考えています。
考えているのですがRaspberry Pi Zero 2 Wが一向に日本の電波法で認証される気配がなく輸入できるのはもうしばらく先になりそうです。
 
 
 
 
 
余談
先日アカウントが凍結されました。初代アカウントはロシア人に乗っ取られ他のアカウントも続々と凍結されて今回で通算6度目の凍結です。
前回の凍結は確実に全ての非が自分にあるのでTwitter社に何も落ち度はないのですが、今回の凍結は一切何の理由もなく、アカウントを凍結した旨のメールすらこないという今までにない凍結でした。
 
パブサしてみるとアカウントが凍結されたのにTwitter社から凍結のメールが送られてこないという事例はそれなりに発生しており、Twitter社が悪の巣窟であることが分かります。
前のアカウントはそれなりに思い入れがあったのでなんとしても取り戻そうと思います。
識者曰く粘り強くTwitter社に平謝りのメールを送れば永久凍結でも解除してもらえることがあるそうです。
私もTwitter社に四六時中謝り倒して許しを乞いたいのですが、凍結理由のメールが送られてこないことには何を謝ればいいのかすら分かりません。
何一つ悪いことはしていませんがとにかく謝りたいのでTwitter社はご一報ください。

 
そして凍結されたアカウントがフォロー0フォロワー0になってしまったのでアカウントの補足ができず大変苦労しています。
お手数ですが新アカウントの@retokasuをフォローしていただけると助かります。
皆さんの生活に彩りをもたらすために、毎日イノコリ・ツイートを行うなど精力的に活動していますので気にかけてもらえれば幸いです。
 
 
それでは皆さんご機嫌よう。
 
 


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