2022/03/12

2022牡馬クラシック展望

 
用語説明
TSP(トップスピード。数値はウイポのアレです)
距離適性(適当に書いてるので気にしないでください)
Cr(コーナリング性能)
 
 
 
 

イクイノックス

脚質 差し先行
TSP 72
距離適性 1800~3200
Cr ?
賢さ ?
コース適性 ?
備考

寸評
新馬戦では後に阪神JFを制するサークルオブライフ相手に7馬身差を付けての大圧勝。
東京スポーツ杯も圧倒的な勝ち方でクラシックの大本命へ。
2歳G1も前哨戦も挟まず皐月賞に直行するという挑戦的なローテーションにも陣営の自信を感じずにはいられない(賞金的にも割と際どい)
恐らく私たちが思っているより現場では強い馬なのだという自負があるのだろう。体質の問題もある。

ここまで全2戦、しかも東京と新潟コースでしか走ったことがないので右回りかつ小回りで坂がキツい中山への適性は未知数。
ただ加速力は高いのでトップスピードに乗り切れずレースが終わるという心配はないだろう。


  • 東京スポーツ杯 1着
圧巻の勝利という他ない。内でじっくり脚を溜めて直線で外に出して爆発。
上がり32.9秒という2歳離れしたタイムで日本ダービーの大本命へ。


  • 血統 父キタサンブラック 母父キングヘイロー
父キタサンブラックは初年度から怪物を産み落としてくれた。
ディープの面影を感じる末脚の馬をブラックタイドが残したというのは感慨深い物がある。
恐らくタフネス質であるキタサンブラック産駒が何故ここまでキレる脚を使えるのか全く分からないが、サクラバクシンオーという日本競馬における異端児の影響を感じずにはいられない。

母シャトーブランシュはマーメイドSの勝ち馬。
母父キングヘイローはダンシングブレーヴ×グッバイヘイローの夫婦で計G1を11勝という言わずと知れた超良血&最強のブルードメサイアーである。
このことからやはりダンシングブレーヴが世界最強の究極馬であることが分かるだろう(完)

キタサンブラック産駒の距離適性はこれから明らかにされていくだろうが、個人的にはこの馬に長距離の願いを託したい気持ちは強い。
2歳時に使い減りさせなかったのも三冠を見据えての采配なのではないだろうか。
これで天皇賞行ったら泣きます。



  • ダノンベルーガ
脚質 中団
TSP 71
距離適性 1600~2400
Cr ?
賢さ ?
コース適性 東京○、割と万能
備考

寸評
世代上位のトップスピードを擁しながらも促してからの加速は速く競馬もそれなりに上手いタイプで中々弱点が見当たらない。
ドウデュースから競馬の上手さや賢さを多少引いてトップスピードに足したような実戦的なタイプ。
共同通信杯では世代上位のジオグリフを捻り強さを証明した。
皐月賞への出走予定が未だに表明されておらず日本ダービーに直行するプランもあるかもしれない。

  • 共同通信杯 1着
ジオグリフを筆頭に競合が揃う共同通信杯をサラッと完勝。
世代の格付けをここで済ませてしまった感すら残る。
中団に位置付けて外から差し切る競馬は東京コースのお手本のような勝ち方だ。

  • 血統 父ハーツクライ×母父Tizway
母父Tiznow直子のTizway。正直詳しくありません。
ハーツクライのタフネスに米国競馬のスピードを取り入れたオーソドックスな形。



  • ドウデュース
脚質 先行
TSP 69
距離適性 1400~2400
Cr 85
賢さ 100
コース適性 万能
備考
操縦性◎

寸評
朝日杯FSの勝ち馬
騎手の指示通り完璧に動作するマシーンの様な優等生馬。
これに武豊が乗るのだからまず間違えた競馬はしない。
コース距離何でもこなす優等生だがトップスピードにはやや欠ける嫌いがあり決め手勝負では不利か。

  • 弥生賞 2着
獲得賞金は全く問題ないが前哨戦を使ってきた。
相変わらず利口な競馬だがこの日は中山開催2週目ということで前が止まらずアスクビクターモアに遅れを取った。
ズバ抜けたトップスピードは無いので展開の利を受けた馬を捉えきるのは難しい。
武豊もここで馬を消耗させる考えはなかった為負けはしたが、単純な実力の比較なら中山コース2000mでもドウデュース>アスクビクターモアだろう。


  • 朝日杯FS 1着
最終直線に向いたところで外に膨れてきた馬に一瞬不利を受けるが
全く怯むことなく即座に立て直した。
結果以上に内容が素晴らしい一戦。


  • 血統 父ハーツクライ×母父
母Dust and Diamondsはシアトルスルー系のBCフィリーアンドメアスプリント2着の実績を持つ米国有力牝馬。
ハーツクライがコテコテの中長距離血統とはいえ母のスプリント系の血を鑑みてホープフルSではなく陣営は朝日杯FSを選んだのだろう。
血統的には不安が残るが、弥生賞2着でも分かるように中山2000は問題なくこなせるし東京2400も全く問題ないだろう。気性が良く道中のペース配分も上手く小回りも抜群。
中山2500は流石に長いような気もする。父ハーツクライのお庭だがコレばかりは走ってみないと分からない。


  • キラーアビリティ
脚質 先行
TSP 71
距離適性 1400~2200
Cr 60
賢さ 20
コース適性 ?
備考
気性難

寸評
未勝利戦、そしてG1のホープフルSの両レースでレコードを叩き出した快速馬。まともに走れば強い。
気性難で有名な馬でホープフルSの後では横山武史が死にそうな顔になっていたのをよく覚えている
中山のG1で勝利を挙げているものの、コーナー曲がってからの追い出しには中々反応せず中山巧者という感じはしなかった。
あくまでも圧倒的な能力で押し切ったというのが正しいだろう。


  • ホープフルS 1着
珍しく折り合いがつき好位で完勝。
落ち着きが出てきたと言うよりは横山武史がよくなだめたというのが正確なところだろう。


  • 萩S(L) 2着
6頭という少頭数ながらしっかり道中かかって岩田息子が泣いていた。
かかりながらも坂を登りながら加速し、接近するダノンスコーピオンを目に入れると更に加速し突き放した。残り50mで勝てると思ったがダノンスコーピオンに差し替えされてしまった。
ダノンスコーピオンは朝日杯FSで3着につけていることから超ハイレベルなリステッド競争であったことは間違いないだろう。



  • 血統 父ディープインパクト×母父Congaree
Congareeは日本では馴染みがないがアラジの直子といえば分かる人もいるのではないだろうか。シガーマイルH連覇を含めたG1五勝馬。
母のキラーグレイシスはハリウッドスターレットSを制した米国G1馬という良血。

血統的には1600~2400のクラシックディスタンスを期待したいがいかんせん気性難で長い距離はそれだけリスクが伴う。
無難に行くなら1600~2000が主戦場で、2400以上のレースに挑戦した際には素直に見送る勇気を持ちたいと思う。


 
  • アスクビクターモア
脚質 前目先行
TSP 67
距離適性 1800~3200
Cr 90
賢さ
コース適性 タフなコース○ 中山◎
備考
スタートダッシュは早くない

寸評
ここまで3勝を全て中山で挙げており中山巧者である面が強調されるが正確には阪神京都などタフなコースは大体得意なのがこの馬の特徴だと思っている。
反面、そのタフさが全く活かせない東京コースではこの馬の持ち味が活かしにくいだろう。

  • 弥生賞 1着
2-2-2-2と結果的には逃げたがこのレースはドスローでスタートも特筆早いわけではなかった。
いつも通り先行を図ったら他の馬が遅すぎて前に立っていたというところだろう。
中山開催2週目で前残りかつドスローペースという展開の利を120%受けて朝日杯FS勝ち馬ドウデュースを抑えて勝利。
強さこそ感じないが最終直線の坂でも怯むことなく加速しており、この馬のパワフルなタフネスは伝わってきた。馬のタイプ的にはキタサンブラックに近いものを感じる。


  • 血統 父ディープインパクト×母父レインボウクエスト
母父レインボウクエストは85年凱旋門賞勝ち馬という古めかしい血。
レインボウクエストは日本では天皇賞(春)、有馬記念を制したサクラローレルを輩出しており欧州血統によるスタミナ供給は疑う余地がない。そこにディープでスピードと過剰に近いスタミナを与えている。

血統的にはバリバリの長距離家系であり菊花賞戦線における最右翼。
タイトルホルダーに次いで弥生賞馬の菊花賞制覇に期待したい。



  •  インダストリア
脚質 差し
TSP 72
距離適性 1400~2000
Cr 60
賢さ 60
コース適性 東京向き
備考

寸評
TSPは世代屈指の物を持つが加速力が低くコースを選ぶ。
位置取りも悪く安定したレース運びは期待できないだろう。
次走はNHKマイルCを予定しており、距離、コース的にもここがベスト。

  • 弥生賞 5着
開催週で前有利のTBながらも騎手が抑えて後ろからの競馬
ドスローの展開もあり後方脚質は出番なしでEND
展開の不利にTBの不利に不得手な中山が重なった三重苦に。
このスロー質のレースでも先行できない馬なのか、騎手が抑えた結果なのかはこれから要考査。

  • ジュニアC 1着
最終コーナーで壁ができたのもあるが直線向いての加速が遅い
驚異的なTSPだけで圧倒した。


  • 血統 父リオンディーズ(キングカメハメハ系、母シーザリオ) 母父ハーツクライ
父リオンディーズは母シーザリオの超良血馬。キャリア5戦のため適性を測りにくいが、基本的には1600~2400帯のクラシックディスタンスで能力を発揮するキングカメハメハらしい血統という把握をしている。

母父ハーツクライは中長距離馬だが、母母のホールオブフェームは1000~1200m帯で2勝を挙げている短距離馬(ちなみに地味名馬で有名なバランスオブゲームの母でもある)
バランスオブゲームは父にフサイチコンコルドを配することでスタミナを補填し中距離路線でも活躍したが、父リオンディーズではスタミナを補填するには至らないだろう。

同じ母から生まれたケイデンスコール(父ロードカナロア)もマイル路線で活躍しており、牝系の流れを汲むとこの馬も長い距離は難しいだろうと見ている。


  •  ダノンスコーピオン
脚質 差し
SP 68
距離適性 1600~2000
Cr 50
賢さ ?
コース適性 大箱で
備考

寸評
キラーアビリティ相手に荻Sを制した有力馬。
毎年2歳戦に有力馬を送り込むダノンは結構すごい。
加速力は高くなくトップスピードに乗るまでにある程度時間がかかるタイプ。
レースを経る度に位置取りが悪くなっており安定した成績を期待するのは難しそう。


  • 共同通信杯 7着
仕上げが川田が苦言を呈するほど間に合っていないヌルい出来でここの負けは無視できる
真価が問われるのは次戦以降

  • 朝日杯FS 3着
直線で進路が塞がり抜出が遅れた。
スピードだけならドウデュースに勝るものがあるが競馬の上手さで負けた形だろう。


  • 血統 父ロードカナロア×母父Sligo Bay
Sligo Bayは聞き覚えのない名前だがサドラーズウェルズ系のアイルランド産馬でハリウッドターフを勝っている。母レキシールーはアメリカ-カナダの芝路線で活躍。
サドラーズウェルズ、キングマンボ、ストームキャットが揃った血統表は見応えあり。
適性距離は全く分からないが、あまり長くなるのは良くないはず。かといって短くなると位置取りの悪さが響いてくるので適距離は自ずと限られてくるだろう。



  •  ジャスティンパレス
脚質 先行
TSP 68
距離適性 2000~3400
Cr 80
賢さ 85
コース適性 タフネス質
備考

寸評
トップスピードではクラシックのライバル達にはやや遅れを取るが豊富なスタミナ量は世代でもトップクラスで菊花賞の本命候補。
知性も高く道中も安心して見ていられることからも長距離適性は高いと見ていいだろう。


  • ホープフルS 2着
コーナーでまくり気味に仕掛けていったが進路が見つからずややモタついた。
それでも最後までバテることなく脚を伸ばしておりこの馬の豊富なタフネスが伺える。


  • 血統 父ディープインパクト×母父Royal Anthem
母パレスルーマーは2013年ベルモントSを制したパレスマリスを産んだ名牝。
日本でもアイアンバローズがステイヤーズS2着になるなど着実に活躍馬を輩出している。
スピード競馬の色合いが濃い米製牝馬でありながら長距離血統というユニークな血を持っている。



クラシック予想

皐月賞
◎イクイノックス
△ドウデュース
△アスクビクターモア

日本ダービー
◎ダノンベルーガ
○イクイノックス

菊花賞
◎イクイノックス
○アスクビクターモア
▲ジャスティンパレス
 
 

今年の日本一はオリックス・バファローズで間違いないでしょう。

 



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