絵を描く。刃牙の男たちが地上最強を目指すように、多くのオタクは一度は絵描きに憧れ、そして夢破れていった過去を持っていることだろう。
当然私もその例に漏れなく苦汁を舐めた一人である。CIAの調査報告によると絵を描こうと試みるも挫折した人間の数は日本だけで約2500万人にも及ぶとされている。
何故絵の素養のない人間は絵を描けないまま夢破れてしまうのか?
多くの場合それは才能や環境のせいにされがちですがそれは違います。h○○○○○○○のせいです。嘘です。正しいやり方を知らないだけです。正確に言えば「志の低い人間に合ったやり方」を教える人がいませんでした。
これまでのインターネットでは絵を描けるようになりたいと言うとやれ模写をしろデッサンをしろドローイングをしろと返すのが定説でしたがこれらの「練習法」は適切ではありません。正しくはあるのですが、つまんないし面白くないし難しいしで多くの人が投げ出したり挫折したのではないでしょうか。
というかそもそも、志の高い人間の練習法なんて我々にそもそも必要なのだろうか?
多くのオタクは別にイラストレーターや漫画家になりたいわけでもなく、チャチャッとそれっぽい絵柄で自分好みの絵が描ければそれで満足のはずです。
このような”正しい”練習ではなく
怠惰で絵の素養がなく練習嫌いの私が、ここに全く志の低い方法だがしかし実践的で確実にそれっぽい絵が描けるようになるメソッドを書き記していきたいと思う。
以下、当記事は「志の低い」「絵の素養がない人間」が書く志の低い絵の素養がない人間に向けた文なので、志が高かったり絵の素養がある素晴らしい人間の方々は今すぐ回れ右してください。ゴーホーム! ここはお前らのような志の高い人間が来るところじゃねぇんだよ! 母ちゃん塩撒け塩!
ハァハァ、帰った?
志の低い人間しかいないフィールドは落ち着きますね。
それでは本題に入っていきたい。
そもそもお前は誰やねんということで私の絵の遍歴を紹介していきます。
自分で書いておいてなんですがこのコーナーかなりメンタルに効いてます。
ルリルリですね。
ウワーーーーーッ
消せ消せ消せ消せ消せ消せ消せ消せ消せ消せ消せ消せ消せ消せ消せ消せ消せ消せ消せ消せ消せ消せ消せ消せ
ハァハァ、世界には沢山の個性的な人間がいるはずなのに絵の初心者が描いた絵はどうしてどれも似たような感じのなんとも言えないテイストになってしまうんでしょうね。
子供に自由に絵を描かせれば見たこともない絵ができるというのは大人の誤った思い込みというのがよく分かります。
ちなみに当時の200%の力を発揮して全力で描いたのがコレなので、勿論通常時に出せる60%相当の絵は相当キツいです。
正直な話何度も見てたら結構イケてるように見えてきました(自画自賛)
これは2016年頃に描いた絵です。
退化してね? と思った貴方、思ったとしても言っていいことと悪いことがあるぞ!
この頃にはめっきりキャラクターを真面目に描くのに挫折して曲線ツールで絵を描くマウス絵師としてモンスターを描いてました。真面目なキャラクターの絵は一切描いてないので、当然この間絵が上手くなることはありませんでした。
逆にマウスでモンスターを描くのだけは上手くなったぞ!
何事も無駄にはならないもんなんですねぇ。
ちなみにこの絵はレジギガスがモチーフ。
2020年夏頃から一念発起して本格的に絵をやろうとする。大分時間が飛びましたがその間絵らしい絵は一切描いてないのでノーカウントです。
ちなみに私は3ヶ月に1回は一念発起して絵を本気でやろうとするが本当に行動に移せたのはこの時だけです。
この時の私は贔屓目に見てもかなり頑張っていた。本気で絵を学び本気でやろうとしていた。かなりエラいと思う。ちなみに3ヶ月で描いた絵はこの4枚だけです(本気とは……)
この後にイノコリロスなどが発生し完全に拗ねてしまったのと(毎日イノコリがTwitterに帰ってくる夢を見てコレになっていた)
ドラフトの後遺症で鬱病になりかけるなど(実際になったわけではない)もあり、まあ後は疲れて飽きたのが主な理由で1年以上絵を描かなかった。一念発起して4枚絵を描いてまた1年以上描かなくなる。これが私という人間です。
ちなみにこの描かなかった時期、何か決意があって描かなかったわけではなく、そろそろ描きたいなー、描かなきゃなー、描くぞーと思いながら1年以上何もしませんでした。
この志の低さに志の低い皆さんからの共感の声をこぞってお待ちしております。
やらなきゃなーやらなきゃなーと思いながら絵を描かなかった1年半を経て人生二度目の一念発起で再び絵を描きはじめたのが現在です。
正直一念発起してからも割とダラダラしてたので本当に真面目に絵を描き始めたのは今年の1月下旬ぐらいから。
出来栄えは上手い! とはならないながらも、まあ結構出来てるぐらいの絵なのではないでしょうか。
これが今回提唱するメソッドの”一定レベル”です。
「誰でも”一定レベル”の絵を描けるようになるメソッド」とは、一番最初のアレな状態からこのレベルまで持っていくメソッドとなります。
なお、ここまで10年近くかかってますがこれは単に私が怠惰なだけで実際に絵をちゃんとやった期間は半年もないです。今載せた以外のちゃんとした絵はほとんど描いていません。なので私が描いたキャラクターイラストは通算で10枚ちょっとあるかないかです。我ながらやる気がなさすぎてビックリするね。
初心者レベルの絵というのは1日2日でガツンと上達します。
時間をかけて、数を重ねて努力しないと絵が上手くなれないなどというナイーブな考えは捨てていただきたい。
今すぐにでも良い絵を描く! という意識が何より上達の近道です。
初心者に筋肉やゴツいマッチョをデッサンすることを求めて多くのオタクが散っていった諸悪の根源h○○○○○○が幅を利かせていた時代とは違い(やたらh○○○○○○の批判をしていますが本当に個人のトラウマなので許してください。今でもあの絵を見たら恐怖で吐きそうになります。方向性の問題でゴツい絵が描きたいならともかくアマチュアの初心者の段階で萌え絵を描きたい人が筋肉なんて勉強する必要ありません)
今はYouTubeの発展もあり第一線で活躍される一流イラストレーターの丁寧なイラスト上達法を動画で学ぶことができます。
さいとうなおき
ディープブリザード
ある程度絵を描くことに慣れてきたら
焼まゆる氏などの動画もオススメ。
これらの動画を見てこれらの動画で推奨されている方法(特にさいとうなおき先生の3ヶ月上達法!)をやればほぼ確実に上手くなります。
これらの先生方は丁寧に優しく、高い技術力で初心者の疑問や悩みに誠実に向き合ってくれるのでまず間違いなく初心者の助けになることでしょう。
こんなしょうもない記事なんか見てないでこれらの先生方の動画を1つでも多く見るべきだ。
以上!
……
見ました?
動画の方法一週間ぐらいやってみました?
動画で学んで絵の修練をすることができた、動画を参考にしながら今絵を描いている最中だという方はおめでとうございます。あなたはすぐに絵が上手くなります。
動画を見てやる気になっても2日で飽きた、面倒くさい、疲れた、よく分からないという方はこちら側の人間です。話をするから早くこっちに来い。
やっとここから本題です。長かったね。
このメソッドの最大の肝はメンタリティにあります。後は既存のお絵かき上達法のパクリです。
絵が下手な”まま”の初心者は必ずといって共通したメンタリティを抱えています。まずはその精神性を叩き直して矯正します。
昔、2012年ぐらいのTwitterで当時こんなツイートが話題になりました「描く度にドンドン絵が上達していく友達がいて、その友達に聞いたら上手い人の絵を見ても凹んだりせず、どうすればこんな絵が描けるようになるんだろうと試行錯誤していた。そりゃ勝てないわ、トホホ(大意)」という感じのツイートだったと思います。できれば掘ってきたかったですが流石に古すぎて見つかりませんでした。
当時の自分はフーン、世の中にはすごい人もいるんだね。ぐらいの反応でしたが後に振り返ってみるとこのツイートの考え方はとても重要なことに気が付きました。
「上手い人の絵を見て」「どうすれば自分にこの絵が描けるようになるか考える」
この思考を日常的にできるようになれば間違いなく絵は上達します。
上手い絵を見て凹む必要はありません。世の中に上手い絵が溢れれば溢れるほど自分がそれを吸収してパワーアップできる材料が増えるのだからむしろ喜ぶべきことだ。
自分を他者の能力を吸収してパワーアップできる化け物か何かだと思い込もう。神絵師は崇めるものじゃなく、自分の上達のために利用する踏み台だと思えばいい。
言い方は悪いですが絵を描くためには何よりも自信を持つことが大事で、自信を持つ為にはこれぐらいの割り切りはあった方がいいです。
- 何故絵が上手くならないのか→考え方が漠然としているから
メンタリティシリーズ第二弾。絵は腕で描くものと思われがちですが実は違います。絵は心で描きます。故に正しいメンタリティを持てればそれだけで絵は上手くなります。
絵が下手な”まま”の初心者は共通して絵に対する姿勢が漠然としています。
模写100回、デッサン100枚やれば上手くなるよ。なんてネットの言説に惑わされて練習なんかしちゃったりしますが、自分の絵の現在地を把握することなく漠然とした考えで何枚模写やデッサンをしても意味ありません。
いや、流石に100枚も描けば上手くはなるでしょうがそんな根性がある人は放っといてもそのうち上達する気がします。ほとんどの人はそんな練習は数枚で飽きます。ただでさえ練習はつまらないのに、目的や意識がなく漠然と取り組んでも全く上達せず苦しいだけです。
模写やデッサン、ドローイングに代表されるような「絵の練習」をインターネットにやるといいよと言われて取り組んでる初心者は数え切れないほど居ると思いますが時間の無駄なのでやめてください。
模写やデッサンは「手を勉強したい」「スカートの表現を増やしたい」「人体の構造を勉強したい」といった自分の絵に対する課題=目的があって初めて意味があります。
ズブの初心者がやるべき練習ではありません。初心者は本気の本番絵を描くことが最大の練習です。
メソッドの導入ではメンタリティの話をしました。これからは実際に手を動かしていくフェーズ。
と言ってもほとんどさいとうなおき先生の3ヶ月イラスト上達法のパクリです。
詳しくはこの動画見て
以下動画の縮小再生産です。
1 目標とする絵師を決める
まず自分が目指す絵師を決めましょう。ここでの「目標とする絵師」は
「ウオ~~ッ、これぐらい素敵な絵を描けるようになるぞ~~!」
というものではなく
「この人とソックリの絵が描きたい!」
という絵師にするべきです。
何故ならこれから行うことはその絵師の完全コピーだからです。
目標とする絵師は1人に絞りましょう。複数人の絵師を同時に目標にするのは方向性がブレるためあまりオススメはしません。
ただ、「瞳の描き込みはこの人を参考にしよう」とか「この人の色使いを取り入れていこう」とかは全然アリです。
他の人の絵を見る時に「何か自分の絵に取り入れられるところはないか」と思って見るようになるとそれだけでメキメキ絵が上手くなります。私はあんまりできてません。
※注釈
参考にする絵師の絵柄をパクると自分の個性がなくなるんじゃ? その人と絵柄が似過ぎて気まずくなるんじゃ……という心配をされる方も居ると思います。
安心してください、そんな人類史に残る稀有な才能の持ち主はこんな記事を開きません。
私自身もある一人の絵師の絵が大好きで、その絵にそっくりになれるようにコピーしています。
机には常にその人の本を置き、線一つ表現一つに至るまで片っ端からパクって「これ、本人やファンに見られたら寄せてるのがバレる!」と思いながら描いてますが、完成品の絵を見てみると私の絵とその人の絵は全く似ても似つきません。
大ファンの自分が見ても全く似てる部分がありません。まあ、絵描き初心者のコピー能力なんてそんなもんです。
また絵を描くとどうしても自分の自意識や美的感覚が出てしまうので(絵を描くってそういうこと)、どんなにコピーを意識しても絵が似通うことは殆どありません。そういうものです。安心してパクりましょう。どれだけパクっても同じ絵柄になることはありません。(技術的が低いから)
ここまでがさいとうなおき先生の3ヶ月上達法です。いいですか、ここからが一定レベルメソッドです。
BGM Bon Jovi - It's My Life
目標とする絵師を決めましたね? では決めたその絵師の模写をしてみましょう。
さっき模写するなって言ったじゃん! という声が聞こえてきそうですが、無意味なのは目的のない模写であって、今回は「その絵師の絵柄をコピーする」という確たる目的があるので当然模写はめちゃくちゃ有効な練習法です。
この絵柄をマスターするぞ! という意気込みで模写やりましょう。
特に目のパーツは気合を入れて何度も模写してパクりましょう。絵柄って要するに目のことで、目を魅力的に描く極意さえ学べればその人の絵柄の50%は盗めたも同然です(過言)
模写はすればするほど良いので最低でも3~4枚はした方が良さそうです。私は2枚で飽きました。
飽きたら次のフェーズに行きましょう。飽きてるのに絵描くことより意味のないことはないです。
模写しましたね。大変だったでしょう。次はもう少し簡単で、トレースをします。
人の絵をコピーしてきて線をそのままなぞってそっくりそのまま同じ絵を作ります。
オタク界隈ではよくトレパクが槍玉に挙げられるせいで誤解しがちな人も多いが、当然のことながらトレースした絵を世間に発表したり自分が描いたと偽ったりしなければトレースは何の問題もありません。上達のためには手段を選ばずドシドシトレースしていきましょう。
トレースは線をなぞるだけでよくマジで簡単なので模写と比べて非常に素早く出来上がると思います。この間に目標とする絵師の特徴的な線の引き方やデザインを頭に入れられたらベストです。
次はトレースで出来た線画を使って色を塗っていきます。色は当然トレース元の絵からスポイトで取ってきましょう。気分は偽札作ってる時のゾロリですな。
初心者は絵を完成させた体験に乏しいので、簡単に描けるトレースを用いて擬似的に絵を作り上げる一連の流れを体験しようというのが一連の工程の目的です。
デジタルの場合ペンの設定やクリッピングマスクなど色々な機能がありますがまあそのソフトに応じた機能を時々で検索したりしながら身につけていきましょう。YouTubeで検索すれば大体さいとうなおき先生や他YouTuberの方々が丁寧に解説してくれてます。
なんやかんやワチャワチャしながら影もちゃんと塗って元絵そっくりに仕上げられるよう頑張ってみましょう。
どうです? 線をトレースして色をスポイトで塗って理論的には元絵と同じ絵が出来上がるはずなのにナンカチガウ……という出来になったはずです。(正確には仕上げ工程とか色々あるけど…)
これが神絵師と初心者の実力差ということですな。ワッハッハッハ。
今からメソッドを用いてこの溝を最短距離で埋めていきましょう。
トレースを用いて神絵そっくりの絵を作ったはいいものの、この絵は公開できないし(完全なトレースなので作者の許可なく公開したらアカンで!)、実力差は思い知らされるしであんまり楽しくない工程な気がします。
練習はここまでです。ここから楽しくなりますよ。ここから描いた絵は完全にあなたの「作品」なのでいくらでも公開していいしpixivに投稿してもいい。その勢いでちばてつや賞に送ってもいい。全てはあなたの自由です。
練習はここまでと言ったが、理想を言えば練習は毎日でもするべきだ。しかし私は完全に飽きたので最初の数回以来一切模写はやってません。当然練習はやればやるほどいいですが、飽きたり辛く感じてるのに無理にやっても意味ないです。そういうのは志の高い人に任せましょう。自分の実力不足を痛感して、この部分を磨かなきゃいけない。そのためにはこの練習(模写あるいはデッサン、ドローイング)が必要だ! と思ったらその時が練習のベストタイミングです。
ラフ
ではまずラフを描いてください。
……と言われて描ける初心者はいないよなぁ。
ラフを描いたらもうその絵の方針は60%以上決まったようなものなので、後は細部を煮詰める作業だったりします。
つまり「絵を描く」とは「ラフを描く」ことであり、「絵が描けない」とは「ラフが描けない」と同義なのです。そうかな? 私はそうだと信じている。
かくいう私もラフは大の苦手です。ラフや構図を上手く描ければあとはどれだけ絵の技術が疎くてもプロになれると思います。(要するに一番難しい)
ラフの突破法は個人で大きく変わるし正解はありません。
正解はないが……、突破法は手段を選ばないことでしょう。
人の絵の構図をパクる(そのまま過ぎるとやや問題アリ)
写真や背景から連想する
適当に筆ぶちまけてでっちあげる
イージーポーザー(3Dポーズソフト)のプリセットポーズそのまま使う
自撮り…
やれることは何でもやった方がいい。参考までに私のラフを一部紹介します。
右下のラフが何の絵か分かった人はすごいですよ。俺にはBE MY BABYのMVにしか見えないよ。分かった人には心の中で仮面町的な賞をプレゼントです。
私は線でラフを取るのが苦手で苦手で、水彩ペンを使って面でラフを取る方法にしてから苦手意識が多少軽減されました。
最近はこれもしっくりこないのでまた線でラフを取ってます。状況に合わせて模索中。
ちなみに線でラフを取る時は大きい線で描くといいです。これは絵が上手い人がみんな言ってるラフの基本中の基本テクです。私は最近知りました。
また、アストンマーチャンの絵に至ってはラフすら一切描いておらずイージーポーザーのポーズをそのまま使っていきなり線画です。ラフが描くのが苦手ならラフを描かなければいい戦法ですね。これはこれでポーズが固くなるので弱点があるなぁと思っています。
そしてラフに一番必要なメンタリティは自分の好きを表現する気持ち。
好きを照れで躊躇ってしまうのが絵の一番の敵です。
自分の「俺はこれが好きだーー!!!」を絵で表現する気持ちでいきましょう。ちなみに私は気恥ずかしくて全然できていません。
繰り返しになりますがラフの描き方は千差万別なので、手段を選ばずありとあらゆる手を試してみて自分にあった方法を見つけましょう。
3Dポーズソフトは色々ありますが何が一概にオススメかは私も詳しくないので分かりません。
個人的にはイージーポーザーが一番動かしやすくてしっくりきていてお気に入りです。値段も安くてSteamのセール時に買ったので1000円切ってました。
線画
ハァハァなんとかラフを突破しました。ラフを元に線画を描いていきましょう。
ぶっちゃけ線画については思考より筋肉の部分なので語ることがあまりありません。目標とする絵師の絵や参考資料をガン見しながら殴っていきましょう。
コツとしてはとにかく資料を用意して資料をガン見しながら描くこと。その資料は書籍でもネットの画像データでも自撮りなんでも構いません。一番有効活用できるのが自分の自撮りだったりしますがメンタルが崩壊するという欠点はあります。
絵を描かない人は絵が上手い人は何も見なくても神絵が描ける、と思っていることが多いですが、上手い絵師ほど多くの資料を取り揃えて見ながら描いています。資料をガン見した分だけ確実に絵は良くなるのでガン見していきましょう。
またデジタルは左右反転などを駆使して絵の歪みを見つけ次第、目や顔のパーツ、腕などを福笑いのように動かして歪みを整えていきましょう。
結構な確率で左右反転した絵が骨折してたりとんでもない方向に顔が曲がっていてメンタルにダメージを受けますが、プロの絵でもメイキングなどを見るとこの時点では骨折してたりとんでもない方向に曲がっているものです。歪みに気付いて修正できるかどうかが上手い絵とそうでない絵の違いとも言えるかもしれません。
ペン入れ
完全に筋肉の部分なので全く言うことはありません。
線画がちゃんと描けてたりそんなに気合い入れて描く絵じゃないよ~という場合はこの工程は飛ばしても構いません。
色塗り
俺が知りたい
眼の部分の描き込みだけでもちゃんとやってると一気に良くなるらしい。
仕上げ
俺に教えてくれ
ディープブリザード氏のこの動画の方法は簡単に成果が出てすごい
完成
よし、絵が出来たぞ! インターネットにアップロードしろシンイチ!
うわーーッ、恥ずかしー! でも嬉しいー!
アップロードした絵は疎いところが目について中々直視できないけど、でも自分にしては中々上手く描けたんじゃないか、ひょっとしたら自分は天才なんじゃないか。そういう気持ちがフツフツと湧いてくるのではないかと思います。この自分は天才なんじゃないかという思い込みと自分の絵の至らなさが目について恥ずかしいー! という気持ちのバランスが何よりも絵の上達に重要です。
次にやることは何だ、練習か? 違う! 次の絵を描くことだシンイチ!(練習もしたほうがいいです(記号BA-90の顔))
今描いた絵で満足できなかったところ、失敗だったと思うところを把握して次の絵では同じ失敗をしないように対策を練って臨め!
何度も言いますが絵は意識を持って取り組めばたった1枚描きあげるだけでガツンと一気に上手くなる!
時間をかけて、数を重ねて努力しないと絵が上手くなれないなどというナイーブな考えは捨てろ! 早くこちら側に来い! フジモトクン!
まとめ
- 目標とする絵師を決めてその絵師そっくりに描けるよう練習をする(3ヶ月上達法のパクリ)
- 良い絵を自分の養分にして成長するメンタリティを身につける。何気ない時間に上手い絵を眺めて分析を試みる。
- 模写やデッサンの数をこなす無意味な練習はしない。俺たちはそんなに根気強くもなければ志も高くない。意図のない練習は現実から目を背ける逃避と同じ
- トレースを駆使して実際に絵を描く工程を疑似体験する(職業体験の様なもの)
- 初心者は実戦でこそ成長するここはある程度の根性が居るが気合入れて突破しよう。良い絵を描くための手段を選ばないこと。「こうしなければいけない」という枷を外す。
- 後は筋肉 (記号BA-90の顔)
- いつか上手くなれたらいいなぁ、という漠然な気持ちではなく今良い絵を描くぞ! というメンタリティが大事。でも意気込みすぎても作品が完成しなかったりするから程々にした方が良い場合もある
以上、ご清聴ありがとうございましたぁ!
いつか、戦争をオタクのスケベ・イラストで止められる日を願って……
オマケ
参考になった絵の指導本
ルックバックで主人公の本棚に多くの絵の教本が置かれていたように自慢ではないですが私の本棚にも、そして多くのオタクの本棚にも同じ様に「イラストの描き方!」みたいな本が並んでは全く役に立っていないことと存じ上げております。
自慢ではないですが私も多くの絵の指導本を買ってはその殆どが全く役に立っていません。
(高度なレベルの本は上手くなったらいつか言ってることも分かるのだろうがいかんせん志が低い……)
その中で数少ない役に立った本を紹介していきます。
ヘタッピマンガ研究所R (ジャンプコミックス)
少年漫画界でもトップクラスの画力の村田雄介先生を講師として漫画の描き方を……。うーん、技術的かつ実践的な指導はほとんどありません。全体的にザクッとしている教え方なのでこの本を片手に勉強するぞ…! という用途には全く使えません。
この本の真髄は河下水希先生や冨樫義博先生など超一流の漫画家に取材を敢行してその作家の意識を聞き取れることにあります。
「水島新司作品の”しなり”」
「上達のためには手段を選ばない」
「(キャラの表情は)他の漫画の表情から思い浮かぶ」
「漫画を描かない内から漫画の描き方だけ知ったってしょうがない」
というような役に立つというとちょっと違うが実戦の場に立ち続ける超一流の人間のメンタリティを知ることができるので後々やっていく内に「ああ、ここはそういうことだったのね」と効いてくる場面が増えていきます。
100回ぐらい言ってますが絵は心で描くものなので、メンタリティや姿勢を学んで取り入れることには大きな意義があります。
ジャンプコミックスなので定価440円という値段の安さも魅力的。
ケロQメソッド
ゲーム制作会社ムーンフェイズ株式会社という○ロゲメーカーの代表取締役かつケロQ、枕ブランドの総総括。ゲーム制作においてはキャラクターデザイン、原画、シナリオを一挙に担当するマルチプレイヤーであるスカトロ自○先生の多くの原画家の育成を担当してきたメソッドが紙面で公開されるというコンプティーク誌上で連載されていた企画。
名前で分かる通りこの記事のメソッドはここからパクっている。
途中で打ち切られておりムックなどにもなっていないので見るためにはバックナンバーの購入が必要。掲載されていたのは2013年コンプティーク3~7月号の全5回だった。多分amazonで探せば安く買えるしTogetterには一部のダイジェスト版が纏められていたりする。
すかぢ先生(@ SCA_DI)「ケロQメソッドダイジェスト版:上半身完全攻略」
どういうものかかいつまんで説明すると絵を描くには人体の構造を覚えたりする必要があるのだが面倒くさいし大変。でもこのメソッドでは人体の構造を説明しつつそれを二次元イラストに落とし込むテクや比率など最短効率で教えるという非常に実戦的な内容になっている。
特に「自分の体を触りながら描く」は汎用性の高い絵の小技。人体の勉強など一切していない自分が最低限のラインでかろうじて人体を描けてるのはこの本の教えに依るところが大きい。打ち切られた時はショックだった。
ついに教本ですらなくなったな……。少し前にジャンププラスで短期連載されていた漫画です。常時全話無料公開。単行本発売予定はありません。
内容としてはデジタル機器を全く使えない長谷川智広先生が悪戦苦闘しつつ編集の金でデジタル作画を身につけるというもの。
ハッキリ言ってこの漫画でデジタル作画の為になるような教えは全くありません。高確率で何の勉強にもならないでしょう。オモロイだけです。デジタルについて何も分かってない先生が描くのだから何も教えられなくて当然です。2話かけてようやくCLIP STUDIOを購入します。漫画はオモロイです。
ちなみにこんな絵柄ですが長谷川先生は美大出身のエリートで油絵がべらぼうに上手い超上澄みの画力戦士です。
じゃあこの漫画が何の役に立つんだ言うとやっぱりメンタリティ。 慣れない機器に立ち向かっていく長谷川先生の雄姿はおもろくて勇気付けられますし、特に5話のこのシーンは必見。
「こうしなければいけない」というルールでがんじがらめになりがちな初心者に、「手段を選ばない」「出来ればなんでもいい」という攻略法を教えてくれます。
本当の本当に初心者の内は技術論ではなくこのような「気の持ちよう」を教えてくれる作品が自分を助けてくれたりします。
絵はメンタリティで描くものなので、有効なメンタリティを持ち自分は天才だと思い込んで描くことで格段に絵は良くなります。
なお、このメソッドはあくまで一定レベルまで最短効率で上がる方法であり、それ以降絵の上達のためには勉強だったり真面目な練習が必要であることは留意されたし。
あまねく志の低い人間がそれなりの絵を描けるようになるよう願っています。
一定レベル以上の絵を描けるようになる方法は、私がちゃんと上手くなるその日までお待ち下さい。